品川・御殿山情報

2016.11/15

品川神社:
プチ登山も楽しめる都会の癒しスポット

厳かな空気が漂う品川神社拝殿。

平安時代の末に源頼朝が創建し、徳川家康が戦勝祈願をしたとされる歴史ある品川神社。本殿には東海七福神の大黒天も祀られ、新東京八名勝にも数えられています。また、映画『シン・ゴジラ』では東京湾からゴジラが上陸した際に、避難する人々が品川神社の石段に上るシーンが登場する(撮影は別所で行われたそうですが)など、古くから地元の方に愛され、観光客にも注目されている人気スポットです。今回は、そんな品川神社の楽しみ方をご紹介します!

拝殿の横にある阿那稲荷神社へと続く道には朱色の鳥居が並びます。

品川神社に来たら、まずは拝殿に参拝を。海上交通安全と祈願成就の守護神である天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)をはじめ、宇賀之売命(うかのめのみこと)や素盞嗚尊(すさのおのみこと)が祀られています。また、拝殿の右隣には金運や商売運のご利益があるとされる阿那稲荷神社(あないなりじんじゃ)があります。朱色の鳥居が立ち並ぶ様子は迫力があるので絶好の撮影ポイントです。

拝殿脇の道を入って行くと板垣退助墓所があります。

さらに、拝殿右手から建物の裏に回り、通路を辿っていくと、自由民権運動の主導者として知られる板垣退助の墓所を発見。墓石の横には石碑が据えられ、「板垣死すとも自由は死せず」の言葉が記されています。境内の端のひっそりとしたスペースですが、歴史的人物の墓所とあって多くの歴史ファンが訪れているようです。

品川神社例大祭で神楽が奉納される神楽殿。

再び境内中央に戻ってきて、今度は神楽殿の前へ。こちらでは、品川神社例大祭で神楽が奉納されます。また、年に4回拝殿にて奉納される太太神楽(だいだいかぐら)は東京都無形民俗文化財に指定されています。品川神社の宮司家に相伝として受け継がれてきたもので、大正初年までは神職によって奉納されていました。現在では氏子有志によって継承されている、古い形態を残す見応えある神楽として有名です。

品川富士と呼ばれる富士塚の入り口。 七合目、八合目……と段々傾斜がキツくなります。 品川富士からの景色。京急が走るのが見えます。

そして、続いては富士登山に挑戦してみませんか? 富士といっても、こちらは品川富士と呼ばれ、ノンストップで登ると2分ほどで登頂できるというお手軽なものです。その昔、富士山に行くのが難しい庶民のためにつくられたと言われ、この富士塚に登ると本物の富士山に登ったのと同じご利益があるとされています。頂上からは北品川からお台場までが見渡せ、思わず「ヤッホー!」と叫びたくなります。

交通旅行安全守護の石像“ぶじかえる”。

富士塚の麓には、かえるの石像が鎮座しています。これは「富士」と「かえる」をかけて「無事、帰る」、つまり安全守護の石像としてつくられたものだそうです。旅行の前などに参拝したいですね。

包丁で調理された鳥獣魚介類の慰霊のために建てられた庖丁塚。

境内にはほかにも、東海道五十三次随一の宿場として栄えた品川宿の賑わいを忍ばせる庖丁塚や、規模は小さいながらも浅間神社や猿田彦神社などがあり、参拝者の心を穏やかに鎮めてくれます。

品川神社例大祭では53段の急な石段を神輿が上り下りします。 東京三鳥居に数えられる双龍鳥居。 石段の横には福々しい笑顔の大黒天の石像が。

そして、最後に改めてじっくり見ていただきたいのが、石段と双龍鳥居です。6月の例大祭では、この急な石段を神輿が上り下りするとあって、祭りのなかでも一番の見所となります。また、石造りの双龍鳥居も見応え十分。厳めしい龍が絡みついた鳥居は、東京には品川神社と阿佐ヶ谷の馬橋稲荷神社、高円寺の高円寺境内稲荷社の合計3つあるとされています。

石段を上るよりもラク?な女坂。

多くの人で賑わう祭りの時に訪れるのももちろん楽しいのですが、そうでなくとも見所たっぷりの品川神社。ぜひ、次の週末にお出かけください。

名称
品川神社
住所
東京都品川区北品川3-7-15
TEL
03-3474-5575
社務所受付時間
9:00〜17:00
URL
http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/syoukai/09_shinagawa/9001.html